サンテ溝上病院の歩み
副島病院について
副島病院は1938年、副島鎮雄(そえじましずお)先生が、岩手医学専門学校外科教授の職を辞され、郷里の佐賀市で開業されたのが始まりです。
地域医療に尽くす志は、ここ大財町(おおたからまち)で花開き、「外科の副島病院」として、県内外の患者さんから慕われました。
太平洋戦争の原爆投下時には、長崎から佐賀へ、瀕死の状態で辿り着いた患者さんたちを引き受け、治療を行われました。
二代目の寿太郎(じゅたろう)先生も、確かな技術と医療設備を礎に、佐賀の外科医療の中心的役割を果たされました。
三代目の真一郎(しんいちろう)先生も、急性期医療を継続して行われ、患者さんを第一に考える姿勢を貫いてこられました。
現在の建物は、1997年、寿太郎先生の甥に当たる建築家、手塚貴晴氏が中心となって設計されました。
その年、通商産業省のグッドデザイン金賞を建築・環境デザイン部門で受賞。
続けて佐賀市都市景観賞、佐賀県緑の街角賞、日本商環境設計家協会デザイン賞、日本建築学会作品選奨賞も受賞するなど、これは病院建築としては非常に珍しいことと思います。
継承から未来へ
2020年9月、私は副島真一郎先生より病院を引き継ぎ、さらに翌春、病院名の変更と院内の大がかりな改装をいたしました。
病院には、「変わるべきこと」と「変わってはいけないこと」があると感じています。
「変わるべきこと」とは、時代に応じた医療を提供すること、日々進歩していく医療技術を取り入れ経験を深めていくことです。
医療本来の「やさしさ」を忘れないこと、また、病院そのものが受け継ぐ「血脈・伝統」を大切にしていくこと、それは「変わってはいけないこと」だと考えています。
サンテ溝上病院は、脳卒中医療を中心とした総合病院です。
患者さんの身体的・心理的負担を可能な限りおさえた「低侵襲手術」と、患者さんが自分らしく生きるための「リハビリテーション」を軸に、地域のみなさんの「健康に老いる」を、お手伝いすることこそ使命と考え、副島病院から続く外科医療のDNAを絶やさぬように、引き継いだバトンを守っていきたいと思います。
医療法人 同愛会 サンテ溝上病院
理事長・院長 溝上泰一朗
沿革
副島病院本館落成
(木造モルタル2階建)
本館増改築
(鉄筋3階1部4階建)
新築移転開院
南別館新築(現リハビリテーションセンター)
「副島病院」から
「サンテ溝上病院」に
改名、病院改修