高血圧の診断基準

血圧の診断基準はさまざまなものがありますが、日本では一般的に高血圧治療ガイドライン(JSH)の基準が使用されています。血圧には、病院・クリニックなどで測る診察室血圧と自宅で自分で測る家庭血圧があります。一般的には、家庭血圧は診察室血圧よりも収縮期、拡張期ともに低い基準が用いられます。まずは、自分がどの段階にいるか確認しましょう。

 

 

 

 

 

血圧を下げる目標値

高血圧治療ガイドライン(JSH)では、これまでのさまざまな研究結果をもとに、脳卒中や心筋梗塞などの脳心血管病を予防するための「降圧目標(血圧が高い人の血圧をどこまで下げるべきか)」が示されています。

 

 

 

 

血圧が高いとどうなる?

高血圧は、サイレントキラー(静かなる殺人者)といわれるように、ほとんど自覚症状がありません。

しかし、高血圧の状態が続くと、血管が硬くなり動脈硬化が進みます。

高血圧によって最もリスクが高くなるのが、脳心血管病(脳卒中および心疾患)です。国内の研究結果によると、血圧が高くなるほど、脳心血管病にかかるリスクもそれによって死亡するリスクも高くなることがわかっています。また、脳心血管病で死亡している人のうち、約半数は高血圧が原因であると試算されています。

 

 

 

 

 

 

 

血圧を下げるには

高血圧と診断されたら治療が必要です。

しかし、高血圧があるからといって、全ての方が薬物治療を始めるわけではありません。

高血圧は「肥満」「過剰飲酒」「塩分過剰摂取」「精神的ストレス」「自律神経調節異常」「運動不足」「野菜や果物の不足」「喫煙」などの生活習慣が大きく関わっているため、日々の生活を見直すことが大切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高血圧症は御本人の協力と意欲なくしてはコントロール困難です。この記事を読んで血圧コントロールの必要性、重要性を理解していただき、意欲をもって治療にあたっていただければ幸いです。

健康診断や人間ドックで高血圧と診断されたら、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血に進展するリスクを下げるためにもぜひ一度ご相談ください。
診察ご希望の方は、内科の外来日にご来院ください。

担当:内科・循環器内科部長 大江 健介

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佐賀県佐賀市大財町1丁目6-60
医療法人 同愛会 サンテ溝上病院
0952-24-5251
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