日本では頭痛を訴える患者さんは4人に1人と言われており、その中で約3割を占めるのが ”片頭痛”です。お持ちの方はよく分かられると思いますが、典型的にはズキンズキンという激しい痛みを伴い、日々の生活が困難となる非常につらい病気です。

片頭痛は、様々な誘因を引き金にセロトニンという脳内物質が減少することで、三叉神経という脳神経が興奮してしまい、CGRP(シージーアールピー)という血管を拡張させる物質が放出されることで、血管が拡張して炎症を引き起こして激しい痛みが出ると言われています。

これまでの治療は、頭痛発作が起きたときにセロトニンに似た作用のお薬を服用し発作を落ち着かせる方法や、発作自体が起きにくい様に内服薬で調節する治療がなされてきました。

しかし、こうした頭痛は一旦発作がでると薬を使ってもなかなか治まらず、発作頻度の調節が難しいという方も少なくない現状でした。

 

そんな中、抗CGRP抗体薬というお薬が以前から注目されており、先ほどお話ししたCGRPという物質をブロックして片頭痛発作の頻度を大幅に減少させることができると言われていました。

2021年4月から、その抗CGRP抗体のお薬が日本でも保険診療が可能となり開始されています。

このお薬は月に1回(始めの月だけ2回の製品もあります( アジョビ や エムガルティ 等))皮下注射をすることで、この痛みの元であるCGRPをブロックしてくれます。

一ヵ月あたりの片頭痛発作日数を平均でなんと3.6日低下させることができたとされ、非常に強い片頭痛発作抑制の効果を認めています。

この抗CGRP抗体の注射薬は、症状の頻度や治療歴によって投与できる患者様が決まっており、投与可能な資格を持つ医師(脳神経外科専門医、総合内科専門医等)も限定されております。

保険診療ができるお薬ですが、使用開始前に診療費についてもご説明を聞いて頂いてからの治療開始が望ましいお薬です。

当院では、もちろんこの新しい片頭痛発作予防薬を初めとした、各種頭痛の診断と治療を行っています。

つらい片頭痛やその他の頭痛でお困りの方はお気軽にご相談下さい。