脳血管内治療とは

脳卒中の緊急(発症時)時や発症予防のために行う治療です。
細い管(=カテーテル)を血管にいれて、脳の血管を治療します。
カテーテル治療は頭を切らずに治せる治療で、世界はもとより高齢化がすすむ本邦でも盛んになっています。

脳血管内治療の対象

脳梗塞、頸動脈狭窄、脳動脈瘤といった病気に対して行います。
脳卒中になってしまうと以前は病変をメスで切ったり、頭蓋骨を外すことでしか治療できませんでしたが、現代においての脳梗塞発症時の緊急治療では、ほぼ100%、頸動脈狭窄治療は8割程度、脳動脈瘤治療も6割程度がカテーテル治療で行われています。

 

血栓回収術

この治療は、カテーテルによって詰まった血栓を体外に取り出す(回収)治療です。点滴の治療だけでは改善する可能性が2割以下であったものが、カテーテル治療によって半分以上の方が早期に症状改善する効果があります。

頸動脈ステント留置術

脳に流れる血管の根元が細いと、当然脳に行く血流は減少したり、細いところにできた血栓が脳に流れていって脳梗塞になってしまいます。これを予防するために、くびの血管の細いところにステントと呼ばれる金属の筒を入れる治療を行います。

コイル塞栓術

脳に流れる血管の根元が細いと、当然脳に行く血流は減少したり、細いところにできた血栓が脳に流れていって脳梗塞になってしまいます。これを予防するために、くびの血管の細いところにステントと呼ばれる金属の筒を入れる治療を行います。

当院での取り組み

当院では患者様が少しでも楽に治療や検査が受けられるように、脳血管の治療では珍しい手首からの治療を多く取り入れてます。
通常は足の付け根からカテーテルを入れる方法で行いますが、頭にカテーテルがたどり着く前の、足や身体の大きな血管(大動脈)が動脈硬化などの病気で悪くなっている場合には行えないこともあります。高齢化社会においてはそうした方は少なくなく、手首の血管からであればそうした状態は問題になりません。また、足から行ったカテーテル治療や検査のあとは、止血のためにベットの上で長い時間の安静期間が必要でしたが、手首からの治療であれば足を動かないようにする必要もないため、止血のためだけに仰向けで長時間安静にする必要がありません。

 

 

担当:副院長 脳血管内科 部長 上床 武史

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佐賀県佐賀市大財町1丁目6-60
医療法人 同愛会 サンテ溝上病院
0952-24-5251
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